ChatGPTに英作文の添削を頼んだことがある人なら、たぶん一度は「なんか違う」と思ったことがあるはずです。自分の書いた英文を貼り付けると、確かにきれいな英語が返ってくる。でも、どこがどう悪かったのか分からないまま、別人が書いたような文章に置き換えられて終わる。これだと、次に自分で書くときに何も活きません。
半年くらい試行錯誤して、ようやく「学びになる添削」をさせるコツが分かってきたので、実際に使っているプロンプトを7つ共有します。全部コピペして、【英文】の部分を差し替えれば使えます。
この記事の要点(先に結論)
- ChatGPTの添削がイマイチなのは、AIの問題ではなく「指示が雑」なだけ
- 「書き直した英文だけ出す」のを禁止し、理由・レベル・優先度を指定するのがコツ
- この記事の7プロンプトは、そのままコピペして英文を差し替えれば使える
- 添削の効果が出るのは「直された文を写す」のではなく「指摘を踏まえて自分で書き直す」ところまでやったとき
- テキスト添削で伸びるのは「書く力」。話す力は音声で別に練習が必要
ChatGPTの英文添削でありがちな失敗
先に、うまくいかないパターンを整理しておきます。心当たりがあれば、次章のプロンプトで解決できます。
- 丸ごと書き直される:自分の文がどこで間違っていたか分からず、コピペして終わる
- やりすぎ提案:「もっと洗練された表現」を無限に出され、今の自分に必要な直しが埋もれる
- 毎回バラバラ:同じミスをしても、そのつど違う観点で指摘され、クセが特定できない
- 英文だけ渡して丸投げ:文脈(誰宛て・フォーマル度)が伝わらず、トンチンカンな敬語になる
原因はほぼ全部「指示が足りない」ことです。ChatGPTは指示された範囲でしか気を利かせません。
1. まず「何を直したか」を説明させる
次の英文を添削してください。ただし、書き直した英文をいきなり出すのではなく、
(1) 文法・語法の誤り、(2) 不自然な表現、(3) より良い言い回し
の3つに分けて、それぞれ「元の表現 → 修正案 → 理由」の形で説明してください。
最後に修正版の全文をまとめてください。
【英文】
これが基本形です。「理由」を必ず書かせるのがポイント。理由がないと記憶に残りません。
やりとり例:I go to the office yesterday for meeting. を投げると、「go → went(過去の話なので過去形)」「for meeting → for a meeting/for meetings(可算名詞。冠詞か複数形が必要)」のように、元→修正→理由の形で返ってきます。写経ではなく「なぜ」で覚えられます。
2. 自分のレベルを指定して、やりすぎを防ぐ
私はTOEIC700点程度の学習者です。ネイティブのような高度な言い換えは不要です。
「この誤りは直すべき」「ここは今のままでも通じる」を区別して指摘してください。
レベルを言わないと、ChatGPTは無限に「もっと洗練された表現」を提案してきます。今の自分に必要な直しだけに絞らせると、負担が減って続きます。
3. 「通じるかどうか」と「自然かどうか」を分けさせる
添削結果を「A: 直さないと誤解される」「B: 通じるが不自然」「C: 好みの範囲」の
3段階でラベル付けしてください。まずAだけ直したいです。
時間がない日はAだけ直す、余裕がある日はBまで、と使い分けられます。優先順位がつくと添削が実務的になります。
4. 同じ内容を3パターンで書かせて、違いを見る
次の日本語を、英語で3パターン書いてください。
「フォーマル(社外メール向け)」「ニュートラル(社内向け)」「カジュアル(同僚とのチャット)」
それぞれの違いがどこにあるか、1行ずつコメントしてください。
【日本語】
これは添削というより語感の勉強用ですが、ビジネス英語だとかなり役立ちます。”Could you possibly…” と “Can you…” の距離感が体でつかめてきます。
5. 自分がよく間違えるポイントを覚えさせる
これまでの添削で、私は「冠詞の抜け」「時制のズレ」「前置詞の選択」を
繰り返し間違えています。今後の添削では、この3点を最優先でチェックし、
該当箇所を太字で示してください。
同じセッション内なら、これで自分専用のチェックリストになります。長く使うなら、指摘されたクセをメモに残しておくと、次から自分で気づけるようになります。
6. 逆に「どこが良いか」も言わせる
修正点だけでなく、この英文で「うまく書けている箇所」も2つ挙げてください。
なぜ良いのかも説明してください。
ダメ出しだけだと、何が正解だったのか分からなくなります。合っている部分を言語化してもらうと、その書き方を自信を持って再利用できます。
7. 添削後、自分でもう一度書いてチェックさせる
添削ありがとうございます。指摘を踏まえて自分で書き直しました。
前回の指摘がどれくらい反映できているか、○×で評価してください。
まだ直っていない点があれば教えてください。
添削してもらって終わり、だと定着しません。「直された文を写す」のではなく「指摘を踏まえて自分でもう一度書く」までやって、初めて練習になります。
7つのプロンプトを使う順番(1日の添削フロー)
全部を毎回使う必要はありません。僕は次の流れで回しています。
- 書きたい英文を用意する(メール、日記、報告など)
- プロンプト2でレベルを宣言してから、プロンプト1で添削してもらう
- 時間がない日はプロンプト3でAランクだけ直す
- 週に1回、プロンプト5で「自分のクセ3点」を更新する
- 直した文を、プロンプト7で自己採点してもらう
慣れると1本あたり5分かかりません。プロンプト4と6は、余裕がある日のボーナスくらいの位置づけです。
無料版と有料版で添削精度は変わるか
半年使った体感では、文法の誤り検出はどちらでもほぼ同じです。差が出るのは「文脈を踏まえた自然さの提案」と「長文の一貫性」で、ここは上位モデルのほうが安定します。
とはいえ、学習用途なら無料モデルでも十分実用的です。まず無料で7プロンプトを試して、物足りなくなったら上位モデルを検討する、で問題ありません。
テキストの添削は得意、でもスピーキングは別
ここまで書いておいてなんですが、ChatGPTのテキスト添削で伸びるのは「書く力」と「文法の理解」です。話す力は、これとは別に音声で練習しないと伸びません。
僕は書く練習はChatGPT、話す練習は音声のAI英会話アプリ、と完全に分けています。テキストだと考える時間が無限にあるので、スピーキングのプレッシャー下で言葉を出す練習にはならないんですよね。音声AI相手なら、沈黙が気まずいのは人間相手と同じで、いい意味で追い込まれます。
書いた英語を「話せる英語」に変える作業については「外資で5年使ってきた、英語ビジネスメールの「クッション表現」まとめ」でも触れています。独り言練習との組み合わせ方は「「英語の独り言」を半年続けて分かった、スピーキングが伸びる人と伸びない人の違い」にまとめました。
よくある質問
Q. ChatGPTの添削はどこまで信用していいですか?
文法・語法の誤り指摘は精度が高く、基本的に信用して大丈夫です。ただし「ネイティブはこう言う」という自然さの主張は外すこともあるので、重要な文は辞書やコーパスで裏を取ると安心です。
Q. 無料でも使えますか?
使えます。学習用途なら無料モデルで十分です。長文の一貫性や微妙なニュアンス提案で差を感じたら、上位モデルを検討してください。
Q. 添削結果をどう復習すればいいですか?
「直された全文を写す」だけだと定着しません。プロンプト7を使って、指摘を踏まえて自分でもう一度書き、AIに○×で採点させてください。ここまでやって初めて練習になります。
Q. スピーキングの添削もChatGPTでできますか?
テキストなら可能ですが、話す練習にはなりません。とっさに言葉を出す練習は、音声のAI英会話アプリなど、考える時間が制限される環境が必要です。
今日から試すなら
書く練習:この記事の7プロンプト
まずプロンプト1と2をコピペして、今日書いたメールか日記を1本添削してもらってください。無料モデルで十分です。
話す練習:音声のAI英会話アプリ
書ける表現を「口から出せる表現」に変えるには、音声で反復するしかありません。無料体験のあるアプリで、書いて覚えたフレーズを実際に声に出す時間を作ると効きます。
英語を話す力を伸ばしたい方に最適なAI英会話アプリ【スピーク】![]()
もっと本格的に添削してほしい人:オンライン英語添削
ChatGPTのプロンプトは無料で始められる分、添削の粒度は自分で工夫する必要があります。まとまった分量を人の目でしっかり見てほしいときは、プロの添削サービスも選択肢になります。
体系的に学びたい人
英文ライティングのルールを1冊持っておくと、AIの指摘が理解しやすくなります。

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